シンガポールで一番有名な日本人の目指しかた 21 【こらぼ?】
<はじめての方はまず目次から!>
「覚悟して。」
いつになく真剣な口調に、
全身の毛穴がキュッとしまった気がした。
さくらちゃんは続けた。
「実はね、シンガポールに、MJ Tokyoっていうヘアチェーンがあるの。
日本にもシンガポールにも店舗があって、
Facebookにもかなりファンを持ってる会社なんだ。
そこの社長さんの岩井さんって方が、すっごく先見の明がある方で、
Ninja Girlsとのコラボレーション企画を考えてくださってるの。」
え?なに?
会社?社長?こらぼ??
なにそれ?
なんだかほんとオオゴト‥‥え?え?
軽くパニックに陥る私を見て、
さくらちゃんは声のトーンを緩め、
わかりやすく説明してくれた。
「実はね、有名にならない?って声をかけた時から、
こんなことができたらいいなって思ってたの。
この国では外国人である私たちは、
自分の存在を友達経由で伝えていくには時間がかかるし、
広告費だってそんなにかけられないでしょ?
でも今の時代、人だけじゃなく、
企業もFacebookを通じてたくさんのファンを持ち始めているんだよね。
もし企業とコラボすることができて、
それを自社のFacebookページ上でシェアしてもらうことができれば、
私たちの認知度も少しずつ上がっていくんじゃないかな‥‥
っていうのが、私の仮説なの。」
さくらちゃん、そんなこと考えてたんだ‥‥すごい。
私にはやっぱりまだあんまりピンと来ていなかったけれど、
実は後々に、これこそがNinja Girlsがシンガポールで知名度を獲得していく、
最もコアな戦略のひとつになっていくんだよね。
この最初のご縁ををきっかけに、
その後私たちはたくさんの企業とコラボしていくことになる。
でもそれはまだ、近くて遠い先の話。