シンガポールで一番有名な日本人の目指しかた 57 【ドント・ウォーリー】
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この一件があるまで私は、エディほど良い彼氏はいないんじゃないかと思っていた。
Ninja Girlsでもそれ以外でも、親身になって私を助けてくれる、優しい人。
そんなエディの異変に、私はうろたえるばかりだった。
けれど私は、エディを信じることにしたんだ。
だって、彼は、シンガポールに来て右も左もわからない私を、
誰より一生懸命支えて来てくれた人だもの。
あんな調子だったのは、きっと撮影疲れで腰でも痛かったに違いない。
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ビデオがうまくいったお陰で、
私たちはすぐにまた77thStreetさんから次のコラボのお話をいただくことができた。
今度は、私たちのブログ上で行うコーディネート人気投票のスポンサード。
太っ腹にも、200ドル分のギフト券を賞品として用意していただいた。
ギフト券の使用期限が迫っていた急ぎの企画だったこともあって、
最初はエディに頼まず私たちで撮影したのだけれど、それが大きな間違いの元になった。
なんというか、すごく素人くさいというか、
やっつけ仕事感のある写真になってしまったんだよね。
さっそく投票スタート日にエリムさんからNGが出て、投票は一旦中止に。
けれど、ギフト券の使用期限はもうすぐに迫っていたから、
なんと実質1日で全ての仕切り直しをしなきゃいけなくなっちゃったんだ。
こんな時、時間に融通がきくのはさくらちゃんだけだから、
彼女が一人で駆け回ることに‥‥。
急いでエディやフレディさんに頭を下げてスケジュールを空けてもらい、
すでに投票してくれた人たちを含む各方面にお詫びや修正を行った上で、
1日で十数パターンものコーディネートを撮影し直して、
投票を再スタートさせたさくらちゃん。
これだけのことを1日でどうやりきったのか、
私も未だに詳細は知らないのだけれど‥‥
「今回はエディにもずいぶん借りを作っちゃったなぁ」と言っていたから、
きっとエディもかなり頑張ってくれたんだと思う。
ということは、あの日のエディの異変は、何かの間違いだったのだろう。
エディはやっぱり、いざという時に頼りになる、私の知っているエディのままなのだ。
美しく撮影し直された写真の数々を眺めながら、私は改めて胸を撫で下ろしていた。
そう、大丈夫。Don't worry, he will take care of me‥‥だよね。