シンガポールで1番有名な日本人の目指し方 115 【さくらちゃん、キレる】
次々にスポンサーを獲得できるようになっていったNinja Girls。
思い返せば、最初の一歩はあのMJ Tokyoさんのビデオだった。ここにきて、つんつるてんだったあの頃の私たちに会社の名前を使っていいよ、だなんて、今考えるとホント神だと思う。
あの、一歩があったからこそNinja Girls ここまでこれたんだもん。
でも、正直に言うといつも優しくて理解のあるスポンサーばかりと出会ってきたわけじゃない。
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とあるスポンサー様の動画を作ることになったときのこと。事前にさくらちゃんはそのスポンサー様とミーティングをしていた。ブロガーとしてのNinja Girlsのコンセプトや立ち位置をきちんと説明する為にね。
例えば、ブロガーは広告会社ではないってことをご理解いただくのはとっても大事なこと。ブロガーはあくまで、一般の消費者の目線で、ありのままの意見をブログと言うツールを使って発信するっていうのが基本スタンスなんだよね。
だから、さくらちゃんは、もしNinja Girlsの作ったビデオのクオリティが予想していたものと違ったりしても修正はしません、とちゃんと説明したはずなんだ。
向こう側から、それでもいいとの了承をいただいた私たちはいつものようにNinja Girlsで動画を作った。
それから、出来上がったビデオをいちおう確認したいといった先方に、事前に完成動画を送ったんだよね。
ところが待てど暮らせど、返事が無い。
ビデオをブログにアップする日が迫っていた。
しびれをきらしたさくらちゃんは、もう一度「今日動画をアップします!」という最終通告のメールを送ったんだ。
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突然相手側からの返信があった。
Ninja Girlsが作った動画が気に食わないって。
証明が暗いし、Before Afterの差も際立っていない。って。
あんなに事前に説明していたのにも関わらず、土壇場になってのこの態度。
ついにさくらちゃんがキレた。
『もういい。この動画は絶対もうアップしない!』
鼻息も荒く叫んださくらちゃん。
で、でもそんなことしたら当日アップする予定分の動画が無くなってしまう!
それより、さくらちゃんまじキレてる!こえーーーー!!
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さくらちゃんはブチキレながらも、諦めなかった。
なんとその場で、スポンサーになってくれそうなローカル企業に電話をかけまくってアポをゲット!
それから三時間の間に、撮影担当の子を探し、ビデオを撮り、飛んでかえって編集をしてその日の夜中12時になる前に代わりの動画をアップしたんだ。
そのドン引きするぐらいの気迫に私は呆気にとられてしまった。
どうしてさくらちゃんはそこまでするんだろう?私たちはこれを仕事としてやっているわけではない。一日ぐらい穴が開いたって、誰も私たちのことを責めたりしないのに。
私の心の声が聞こえたかのように、さくらちゃんが言った。
『私たちは、ファンに対して週に3回の動画をアップするって約束したの。その約束を破るわけにはいかないの。』
鳥肌が立った。