シンガポールで1番有名な日本人の目指し方 146 【やっぱり不安】
『ねぇ、仕事辞めて専属Ninjaになろうと思うんだけど、どうかな?』
いつになく真剣な顔で、イケメンにアドバイスを求めた私。
イケメンは『おっ!?』という顔をしてあたしの顔をみた。
こんな大胆な決断をしたあたしってかっこいい!!ウフフ、彼もあたしのこともっとステキ!とか思ってくれるんじゃないかしら!?
と、思ってたら‥‥
「プッ」
彼が小さく吹き出した。
「ねぇ、キミさ、一体なんで仕事辞めたいの?」
彼はまっすぐに私の目を見つめて言った。
「なんで!?‥‥なんでって、そ、それは‥‥」
彼の妙に冷静な対応になぜか戸惑ってしまった私。
「あたし‥‥あたし」
口ごもってしまう。
「だって、あたし、自分の人生を変えるって誓ってシンガポールにきたんだもん!なんでもやってやる、って決めたんだもん!」
気づいたらそんな言葉がクチをついてでてきた。
思った以上に大きい声がでてしまって自分でもビックリしてしまった。
彼も目をまん丸にして私をみている。