シンガポールで1番有名な日本人の目指し方 147 【急展開?】
「......僕は、きみがやろうとしてることに反対しているわけじゃないんだよ。」
おもむろに椅子に座り直しながら、彼は口を開いた。
「きみがやっているブログは本当に素晴らしい。続けるのは本当に大変なことだと思うし、それをやってるきみはすごいと思うよ。」
彼はまっすぐにあたしの目をみていた。
「自分の好きなことをビジネスにするって、かっこよくみえるかもしれない。‥‥でも現実はそんなに甘くない。」
自分のビジネスを立ち上げたことのある彼の言葉はとっても重かった。
「きみのモチベーションを下げるつもりじゃないよ。ただ現実を知って欲しいんだよ。君は僕にとって大切な存在なんだから。」
むむ?
むむむ??
た、大切な存在?
い、いまお兄さんあたしのことを「大切な存在」っていいましたぁ!?
それって、つまり、つまり、あたしと結婚したいってこと!?違)
「大切な存在」というマジックワードに完全に平常心を失った私は、その後何をしゃべったか、よく覚えていない。
たぶん「それでも‥‥やってみたいんだよね。」的なことをいったあとに、
「あの時あんなチャンスがあったのに!‥‥って後悔したくない。やらずに後悔するより、やって後悔したいんだ。」とかかっこつけたことを言った。
‥‥気がする。