日系ブロガーのススメ。

日本人だけど英語ブロガーなNinja Girlsです。あなたも日系ブロガーはじめませんか?

シンガポールで一番有名な日本人の目指し方 78 【五本指シューズ】

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この頃、Ninja Girlsは、色んなメーカーから
自社の製品を使ってみた感想を聞かせてほしい、というお話を頂くことが多くなった。


「ビブラム」さんもその一つ。


皆ビブラムファイブフィンガーシューズって知ってる?
足の指がちゃんと五本指に分かれてる靴なんだよ。


登山やランニング、ダイビングなど、スポーツ全般を
カバーできるようなデザインが沢山でてる。
しかも、それだけじゃなくて普段ショッピングに行くときにだって
使えるアイテムも揃ってるんだ。


私にとって、五本指の靴を履くなんて、生まれてはじめての経験だった。


履いてみると中々心地よい。普段ヒールが高かったり、
爪先のとがった靴を履くことが多い私は、知らない間に、
足の指がかなり丸まった状態になっていたらしい。


ビブラムを履くと、丸まった足の指がいい感じに伸びるのがわかる。


私たちNinja Girlsの4人は、このビブラムをファッションアイテムとして
どれだけオシャレに履きこなせるか
、試してみることにしたんだ。


撮影には、エディが協力してくれた。


やっぱり、エディが撮ってくれるものは、
プロフェッショナルだった。


私たちの関係は冷え切っていた(少なくとも私はそう思っていた)んだけど
これだけ関係が悪化してもやっぱり、Ninja Girlsには、彼が必要だ。


私はそう信じて疑わなかった。


彼のあの一言を聞くまでは……

シンガポールで一番有名な日本人の目指し方 75 【てーばっく?】

さくらちゃんのビキニは、な、なんと


Tバックだったんだ!


もう、どこからどうみてもT!T T T T T T T T T!



でもね、これにはね、ちゃんとしたストーリーがあるんだよ。題して
「さくらちゃんがなぜTバックを選ぶに至ったか。」


さくらちゃん、実は日焼けが大好きなんだよね。
それこそ、三度の飯より日焼けってなぐらい。
お尻のところにきれいにTバックの日焼け跡をつけるのが彼女の最終目標なんだって。
どうして彼女、そんなに日焼けが好きなのかって?


日本では、「白い肌」って美の基準として絶対的なものだけど、
一歩日本の外に出てみるとその基準が間逆になるって知ってた?


特に欧米では、「きれいに日焼けした肌こそ、何より美しい」 
っていう感覚が定番なんだ。どうしてかっていうと、


日焼けしている=ビーチやプールサイドで日光浴する暇がある=生活にゆとりがある=金持ち  っていうイメージが確立されているんだよね。


それが派生して、日焼けした肌が美しいって美の基準が生まれたんだ。


だいぶ海外暮らしが長いさくらちゃんは、もう完全に
「日焼けした肌こそ美しい」っていう考え方なわけ。


説明が長くなりましたが、そういうわけで、さくらちゃんはTバックビキニを履いてるんです!
決して、決して、変態とかじゃないんです!!



「みんな!ほら、もっと背中反らして!お腹の肉が3段になってるよ!もっと引っ込めて!」
鬼軍曹さくらちゃんの厳しい声が響き渡る。


みんな、さくらちゃんに言われるがまま、
あり得ない角度に体を仰け反らせてポーズを取った。


ぐ、ぐるぢぃ‥‥


いやー、写真に撮られるときに、自分の体や顔を綺麗に魅せるポーズを取るって本当に難しい。
グラビアアイドルって、こんな苦しい態勢で写真撮られてるのか‥‥
照りつける太陽の下で、お腹の肉をなんとかへこまそうと格闘しながら、私はそんなことを考えていた。



炎天下の中頑張ったかいがあって、なんとか世間様にお見せできるような写真が撮れた。
出来上がった写真は、さくらちゃんが登場するFHM誌の発売日に合わせてブログにアップすることに決まったんだ。


私は、その後すぐに日本に初帰国することになっていた。


FHMの発売は、私がシンガポールに戻ってくる日。
もしかしてその頃には、アクセス数がドッキューンって上がってるんじゃない?
Ninja Girls大フィーバーが起こってるんじゃない?


私は、ニヤニヤと妄想しながら日本行きの飛行機に乗り込んだ。

シンガポールで一番有名な日本人の目指しかた 63 【忍者、脱ぐ。】

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脱ぐのよ。


そう言ったさくらちゃんの言葉を、私は大して本気にしていなかった。
どうせお酒の席で言ったことだもん、って。
でも、どうやらそれは私の計算ミスだったみたい。


「いろいろ考えてみたんだけど、やっぱり良いと思うんだよね。
ほら、AKB48ヘビーローテーションのPV、観たことある?
ああいう可愛らしくてポップなランジェリーフォトって素敵だと思うんだよね。
エディにそういうの撮ってもらって、ブログのトップページに貼り付けるわ!」


一夜明けたさくらちゃんは、ことも無げにそう言ってのけた。
貼り付けるわ!って、
おまえ何勝手に決めとんじゃーいっ!



正直私はビビっていた。
だってランジェリーって、下着のことよ?
誰もがアクセスできるインターネット上に、
自分の下着姿を晒すなんて‥‥


会社の人が見るかもしれない。
親が見るかもしれない。
てか、その前にあたし、
ぜんぜん脱げる身体じゃねー!!!


でもね、その一方で‥‥
撮られてみたい、って気持ちも、湧いてきたのは事実。

女の子だったらさ、一生に一度ぐらいはさ、
とびきりセクシーな自分の姿を晒け出してみたい、
なんて思ったりしない?


そんな両極端な気持ちの狭間で私は揺れていた。
でもね、さくらちゃんの構想を聞いてるうちに、
やろうっ!て決意できたんだ。
そして驚くことに、他のメンバーもみんな脱いでくれることになった。


あたし、この時ほど皆を頼もしく思ったことは無かったかもしれない。
みんな、フツーの、一般の、社会人なんだよ。
別にグラビアアイドルみたいな体型の子もいないし、恥ずかしがり屋の集まり。


けど、私たちは全員が、このプロジェクトに心から打ち込んでいた。
みんなの心がひとつになった気がした。
やってやろうじゃないの、下着でも水着でも。
何も残らなくたって、みんなで頑張った思い出だけは、絶対残るわけだしさ。



実際に撮影してみると‥‥


うふふ、うふふふ。
実はとってもとっても楽しかった!


ちょっとグラビアアイドルに近づいた気分とでも言うのかな。
撮影されながら、やけにハイテンションになってしまった私。
もしも将来結婚して子供ができたら、
絶対マタニティヌード撮ってやる!なんて心に決めちゃったりして。



こうやってNinja Girlsブログのトップページは、
私たちのランジェリーショットになったの。
(今は模様替えになってるんだけどね )


トップページにバーンと貼られた写真を見て、
私は心から「やってよかった」と思った。
なんかこう、やりきってるよ。格好いいよ。あたしたち。


でもね‥‥やっぱりこのランジェリーショットは、
私の人生に大きな大きな嵐を運んでくる
んだ。
意外なぐらい速いスピードでね。


私が、もっともっと自分の人生と向き合わなきゃいけない、ってこと‥‥
運命だけは、知ってたんだと思う。

シンガポールで一番有名な日本人の目指しかた 62 【男性目線】

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この頃になると、私たちの生活はNinja Girls一色に染まってきていた。
寝てもNinja、起きてもNinjaって感じ。
今まで恋愛以外のことにここまでのめり込んだことがなかった私には、
新鮮な毎日だった。


ブロガーとして一番気になるのはやっぱり、
どうやってアクセス数を上げていくか?」ってこと。


私たちがスポンサー様にご協力頂いて動画をつくるのも、
フードレビュー企画をしたのも、
全てはアクセス数を増やすため。


だってあたしたち、
シンガポールで一番有名な日本人にならなきゃいけないんですもの!



でも、人気ブロガーへの道は、正直そんなに平坦じゃない。
常に新しいアイデアを出して、それを実行しなきゃいけないのだから。
そして、それを継続するのが何より大事なんだよね。
とは言え、時にはうまくいかない企画の見極めも大切。


って書くとなんだか格好いいけど、私たちはやっぱり、
「おバカなことをおバカに追求するおバカなブロガー」
っていうのが結局のところ自分たちのカラーなんだと思ってる。



この頃アクセスの伸び悩みに苦しんでいた私たちは、
いつもいつも24時間体制で打開策を考えていたっけ。
その日もたまたまさくらちゃんとバーで飲んでたんだけど、
やっぱり話題は「アクセス数がどうやったら上がるか?」ってことに終始してた。


話し合いが盛り上がるにつれてお酒も進んで、
呂律があやしくなってきたその頃‥‥


「Hey girls、楽しんでるかい?」


ん?ナンパ?
顔を上げると、そこには男性2人組。


「ハロー。実はこいつ昨日、彼女にフラれてしまったんだ。
君たちみたいなかわいいジャパニーズガールにね。
可哀想だろ?
だから僕たちと一緒に、ちょっと飲んでくれないかな?」


本当か嘘かわからない口説き文句をきっかけに、
私たち四人は一緒のテーブルで飲むことになった。



話を聞くと、どうやら彼女にフラれた話は本当らしかった。
ロンと名乗るその男性は屈託なく、


「しょうがないよ。また次を探すさ」と笑う。


聞くと彼は、シンガポールで一番有名な男性誌の編集部にいるらしい。
シンガポール人でこの雑誌を知らない人はいないんじゃない?
ってぐらいの、有名な雑誌。


この雑誌のグラビアに出るのがシンガポールのモデルの大きな目標であり、
この雑誌のモデルとデートするのがシンガポール男子の夢‥‥っていう、
言わばプレイボーイマガジンのシンガポール版みたいなものね。


そんな雑誌を作っているだけあって、女子とのスマートな会話術も心得ていて、
普段はナンパなんて完全に無視してしまう私たちも大いに盛り上がっちゃった。
途中からはどこからともなく編集長もやってきて、
みんなで和気あいあいと楽しくお話ししていたの。


そしてその時、さくらちゃんにまた「神」が降りてきたらしい!


「そーだっ!
男性目線を意識した記事もやってみればいいんだ!
きっとそれでアクセスも上がるでしょう!!」


でも、男性目線を意識って‥‥
と言いかけた私に、さくらちゃんがニヤリと笑った。


「決まってんでしょ。脱ぐのよ。


えぇぇぇーっ!?
つつついに、Ninja Girlsが脱ぐ!?

シンガポールで一番有名な日本人の目指しかた 61 【今度産む、OK?】

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ブログでの食べ物紹介作戦は惨敗したかに見えた。
でも、Ninja Girlsはそんなことぐらいでメゲるような軟弱なヤツらじゃない
ダメだったらやり方を変えて何度でもやってみるだけ。


私たちは転んでもタダじゃ起きないし、
うまくいかなかったことをいつまでも悩むぐらいなら、
はい!次!ってスタンスで生きてるから。


このフードレビューの次に試したプロジェクトは、
ちょっとイタズラな偵察系動画とでも言うのだろうか。
さくらちゃんが目をキラキラさせながら言った一言がきっかけだったんだ。


「みんな!ちょっと面白い噂があるんだけど!
シンガポールの○○ってバーが、
コンドームメーカーと組んで面白いことしてるらしいよ。
ちょっと偵察しに行って、その様子を動画に撮ろうよー!」


全員、満場一致の大盛り上がり。
あー、Ninja Girlsってほんとおバカの集まり‥‥



かいつまんで説明すると、こういうこと。


日本の有名なコンドームメーカーのO社と、シンガポールのとあるバーが、
共同でキャンペーンを張ったんだよね。


バーで飲み物をオーダーする時に、
店員さんに向かって秘密の合図をすれば、
飲み物と一緒に、コースターに忍ばせたコンドームを出してくれる
‥‥
っていう、素晴らしく面白いキャンペーンなんだ。


バーでいい雰囲気になった男女が、
そのままの流れでスムーズに次のステップに進めるお助け企画、
みたいな感じ。


で、さくらちゃんは、
秘密の合図で本当に店員さんがコンドームを持って来てくれるのかを、
Ninja Girlsで試して動画にしてみようって話をしてたわけ。


そういうのが大好きな私、思わず「やるやる!!」って食いついちゃった。



バーの前に大集合した忍者たち。
一発でジャンケンに負けてしまった私は、
ひみつの合図で店員さんに飲み物を頼む大役を仰せつかったんだ。
(ネタとして)ラッキーでしょ?


どんな合図かって??
それは、実際の記事と動画で確認してみて!!
http://www.ninjagirls.sg/2012/02/night-cap-dont-miss-our-new-video-in.html
http://youtu.be/avl5Z8riUL8


この撮影は本当に楽しかったなぁ‥‥
終始四人で笑い転げながら撮影してたもん。



この動画は、短時間で仕上げたものだったのに、
なんと話題が話題が呼んで、
このプロジェクトを手がけていた超大手広告代理店に声をかけられるまでになったんだ。


「ぜひオフィスに遊びに来ていただきたい」なんて、
丁重にご招待いただいちゃってさ。


私は残念ながら行けなかったんだけど、
実際に行ったさくらちゃんとらんちゃんは、
広告プランナー達に「君たち本当に面白いよね」「ポテンシャルあるよ」
「絶対有名になるよ」
なんて褒められて有頂天だったらしいw


それでどうやら、シンガポールの企業企画物を取り上げていく、
っていう方向性は間違っていないんじゃないか
って自信がついてきた。
この企画では仲間はずれだったエディはあんまり、
いい顔をしてなかったけどね‥‥。

シンガポールで一番有名な日本人の目指しかた 60 【フードレビュー】

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今思うと、あの頃はNinja Girlsの第一の転換点だったのかもしれない。
ブログを立ち上げてからというもの、色んなことに挑戦してきた。
パーティーに参加させてもらったり、企業様とコラボさせてもらったり。


その全ては、シンガポールで一番有名な日本人になりたいという、
そのひとつの思いから始まったもの。
シンガポールにやって来たばかりのこのキラキラした時期に、
何か大きなことをやり遂げてみたいという気持ちで突き進んで来たもの。


でも、私たちはその原点を忘れがちになっていた。
そんなある日、いつものように突然、さくらちゃんが言い放ったんだ。



「みんな、Ninja Girlsでいろんなことをやってきましたねっ!
ブログのアクセス数も少しずつ増えてきてます!
でもここらでドカーンとアクセス数を増やしたい!
私たちは、有名になるのが目標なのだから!」


さくらちゃんのいつものドヤ顔が、いつにも増してドヤ感をたたえている。
言ってることは、確かにまっとうだよね。
確かにアクセス数を増やすことが何よりの目標だもん。
さくらちゃんが続ける。


「私、ずっと考えてました!
どーやったらアクセス数上がるのか?
そして、突然思いつきました!
それはね‥‥」


しばしの沈黙。
みんな息を詰める。


「それは、美味しい日本食紹介記事を英語で書くことーー!」


自信満々に言い放つさくらちゃん。


「シンガポール人の食に対する執着心は半端じゃありません!
彼らは、日本食もすごく大好き。


もし日本人である私たちがシンガポールの日本食レストランレビューを書けば、
間違いなくアクセス数がうなぎ上りになるはず!
ドッカンドッカン来ちゃうはず!!!
これ思いついたあたし天才!!!」


マックのコーラ片手に鼻息荒く語るさくらちゃんを見て、
他のNinjaメンバーはたじたじだった。
これってそんなに、天才的な思いつきなのかな‥‥?


でも、私は思い直したんだ。
さくらちゃんがここまで言うなら間違いないだろうと。
それが成功するか否かは、やってみるまでわからない、何事も....!


私たちは早速シンガポール内にある日本食レストランを訪れては、
写真を撮り、ブログにアップし始めた。
これで怒涛のアクセスラッシュが来るはず!!



一ヶ月後‥‥


さくらちゃんが、いつものドヤ顔で言い放った。


「みんなフードレビューよく頑張ったわね!!
結果は‥‥
惨敗でしたー!!
アクセス数、大して増えてませーんっ、てへ!」


ちーん。


でもね、この時のフードレビューが、
後にNinja Girlsを素晴らしい場所に導いてくれるんだ!

シンガポールで一番有名な日本人の目指しかた 59 【さようなら、エドウィンさん】

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この頃さくらちゃんは、
Ninja Girlsの方向性について思い悩むことが多くなってきていた。


「なんかね、仕切り直さなきゃいけない気がするの。
何かが決定的に違っている‥‥そんな気がして。
でもどこをどう直すべきなのか、まだハッキリしないんだ。」


たしかこんな風に言っていたっけ。
そしてさくらちゃんの憂鬱は、ある人との別れによって決定的になる。
私たちを最初にパーティに呼んでくれたエドウィンさんが、
闘病の末、この世を旅立ってしまった
んだ‥‥。



さくらちゃんはエドウィンさんと特段親しかったわけではないのだけれど、
どうやら彼の生前に「親しくなれそうな機会」は何度もあったらしい。


けれど彼女はその機会を逃してしまった。
幾度かエドウィンさんを交えての食事に誘われたらしいのだけれど、
彼が重大な病気と闘っていることを知っていたさくらちゃんは、
足がすくんでしまったのだという。


これ以上親しくなって、もし万が一、
彼の病気が悪化し別れが訪れてしまったらどうしよう。
苦しくて、悲しくて、壊れてしまうかもしれない。
だから卑怯だけれど、親しくなるのがとても怖い‥‥


エドウィンさんは本当に優しくて明るい人だった。
皆に愛される人だったし、彼と会った人は誰だって彼が好きになった。
だからこそさくらちゃんは、彼と距離を取ろうとしたのだと思う。
他人に感情移入しすぎる傾向がある彼女なりの、苦し紛れの行動だったに違いない。


けれど、そんな矢先に届いたエドウィンさんの訃報に、
さくらちゃんは打ちのめされてしまった。
彼が永遠にいなくなってしまったと聞いた瞬間に、彼女は気づいたらしい。


「私は自分の心を守るために、重大な機会を失ってしまった。
もしあの時怖がらずに親交を深めていれば、
この素晴らしい人がこの世を飛び立つ最期の瞬間までに、
ひとつでも多くの笑顔を、言葉を、交換できたかもしれないのに。


私はその機会を、自分自身の意思で、永遠に失ってしまった‥‥



あの頃、さくらちゃんからこんな電話がかかってきた。


「つばきちゃん、パーティーの時の写真残ってる?
エドウィンさんが写ってる写真が、あるかもしれないと思って‥‥」


けれど、どんなに探しても、彼が写っている写真は見つからなかった。
代わりに見つかったのは、彼が写してくれた私たちの写真ばかり。
あの日は肝心のエドウィンさんに撮影係を押し付けて、
彼と一緒の写真は一枚も撮っていなかったのだ。


ファインダー越しに優しい瞳で私たちを見つめてくれていたエドウィンさんとこそ、
一緒に写真を撮っておくべきだったのに。

自分たちがいかに浮ついていたかを、改めて思い知らされた。


支えてくれる人や応援してくれる人のことを忘れて舞い上がっていた自分たちが、
たまらなく恥ずかしいと思った。
このままじゃいけない。このままじゃいけない。
けれど具体的にどうすれば良いのかがわからずに、私たちは深く沈み込んた。